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PROJECT

MARY & HOTEL|札幌

【事業領域】

■ 事業企画・コンセプト立案

■ 基本プラン

□ 事業収支計画立案

□ ファイナンス支援

■ 実施設計

■ プロジェクトメンバーキャスティング

■ バジェットマネジメント

■ スケジュールマネジメント

□ブランディングコンサルティング

□ 広報・広告・PR

□ 集客・営業支援

□ リーシング

□ 運営管理

 

PROJECT DATA

■所在地 :北海道札幌市
■構造規模:木造3階建て
■PROJECT SCHEDULE:2025/2~2025/9
■HOTEL : MARY&HOTEL https://mary-and-hotel.com/

 

PROJECT MEMBER

-事業主:株式会社VIEWVIEW https://www.viewview.jp

-事業企画・プロデュース:APSTUDIO

-設計:APSTUDIO、tane warks

-施工:Build‐G

-サインデザイン:APSTUDIO(古田智紀)

‐木材協力:
ノーザンフォレスト https://www.northernforest.co.jp
空知単板工業 https://www.northernforest.co.jp

かつて地域の人々に愛された料理店と、上階の住まい。
その二つの用途を引き継ぎながら、建物が本来持つ素朴な魅力を最大限に活かし、“小さなホテル”として再生しました。
場所は、札幌・大通から一駅、バスセンター前駅より徒歩1分という優れたロケーション。街の利便性とローカル感が交差する絶妙なポジションです。

 

本計画では、できるだけ元々の素地を残し、素材の力を丁寧に引き出すアプローチを採用。
デザインの核に据えたのは「北海道産材の課題に、このホテルから向き合う」というテーマです。

 

北海道は 550万ヘクタールに及ぶ森林資源を持ちながら、その広葉樹のほとんどが活用されず、毎年56万㎥伐採される材のうち高付加価値用途にまわるのはわずか8%。
残りの9割はチップ化され、森が持つ価値と物語は市場に届いていません。
流通の分断、トレーサビリティの弱さ、加工拠点の偏在──その構造的な課題に対し、ホテルという器を通じて「使う・見せる・感じる」機会をつくることが本プロジェクトの使命でした。

 

客室や共有部には、広葉樹のラフな質感をそのまま生かした造作を随所に配置。
セルフビルドも多く取り入れ、素材と手仕事の温度がそのまま空間に刻まれています。

 

その積み重ねが、“どこにも似ていない個性”をもつホテルとして、静かに、しかし確かな存在感を生み出しました。
街と森の間に新しい価値の循環をつくる、小さな拠点の誕生です。