JOURNAL

古ビル再生で街の価値を編集する——REVIVEが提案する“これからの建築”

2025.06.17

用途変更や耐震補強などを通じて、古ビルを街の資産として再編集する「REVIVE」。収益性偏重の都市開発に、持続可能な建築の選択肢を。

建築とは本来、人々の暮らしや営みを支える社会的インフラです。
しかし、都市開発の多くは「収益性」だけを軸に進められ、建物の寿命や街の未来像は軽視されてきました。

 

耐震性のある鉄筋コンクリート造(RC造)など、まだ使える建物であっても、用途を終えた瞬間に解体され、短命な新築ビルが繰り返し建てられる。その結果、街に積み重ねられてきた文化や記憶、建築の多様性は、静かに失われています。

 

私たちAPSTUDIOは、「REVIVE」という再生プロジェクトを通して問い直します。
建築とは、もっと柔軟に、持続的に使い継がれるべき社会資本ではないかと。

 

REVIVEでは、まず耐久性のある構造体(SKELETON)を見極め、
次に、時代や地域ニーズに応じた用途(CONTENTS)を企画・編集します。
例えば、旧オフィスビルをSOHOやサービスアパートメントへと用途変更したり、
古い住宅を法令に適合させたうえで宿泊施設として活用することもあります。

 

 

これは単なる「リノベーション」ではありません。
建物が本来持っていた構造的ポテンシャルを活かしながら、
用途変更・耐震補強・消防法改修・外装更新などをワンストップで行い、
「今、この街に必要とされる建築」として再生する取り組みです。

 

私たちは技術と企画の視点を両立させ、建物に「第二の人生」を与えます。
そして、建物を通して街にもう一度、未来を描く力を届けていきます。

 

Scrap & Buildから、Vision & Editへ。
建物を壊すのではなく、街の未来を描く編集者として。