一般的に、街中に新たに開発されるビルは、開発業者や時には個人投資家がその用途を決定します。多くの場合、その街に本当に必要なコンテンツを考慮することは少なく、最も無難にリーシング(入居者募集)ができ、床面積あたりの賃料が稼げる用途が選ばれがちです。
一方で、古ビル再生事業では、ゼロから発想を広げ、その街に本当に求められているコンテンツを考えることが出発点となります。
そもそも空室が続いているビルは、その場所や用途に需要がない場合が多いのです。
だからこそ、まずはスケルトン状態にして白紙の状態から考え直す必要があります。
その街に必要なコンテンツを見極め、さらにそのビルがいかに魅力的に進化できるか、ブランディングまでを視野に入れてプロセスを進めるのです。
たとえば、街角にあった古いゲームセンター跡地をプライベートサウナに変えたり、築100年の古民家をレストランに再生したり、インナーガレージだった場所をカフェにしたり。これらはすべて、街の特性やその場に必要なコンテンツを起点にした発想から生まれたものです。
▲ゲームセンター跡地だった場所にプライベートサウナとカレーとエスプレッソカフェを併設したコンテンツを開発。そしてAPSTUDIOにて運営とブランディングを担当(現在は、委託業務終了)
▲築100年超えた古民家を和食レストランへリノベーション。単なるリノベーションだけではなくレストラン事業の立ち上げとブランディングを担当
▲インナーガレージだった駐車場にサッシを新設し、エスプレッソカフェをオープン。街の活性化に貢献。
▲水産加工場と住宅だった建物を、BARとホテルと温浴施設にリノベーション。APSTUDIOでは、ホテルの運営とブランディングを担当した。
最新のREVIVE事業の物件である、成城学園駅から徒歩2分の立地では、SOHOスタイルの住宅とテナントをあえて混在させていますが、テナントスペースよりも3階4階のSOHOスタイルの住宅の方が問い合わせが多かったりします。おそらく希少性があるだと思いますが、逆に考えるとニーズがあるのだと思います。ビル開発業者はやらないだけで。
完成した建築物だけを見ると一見同じように見えるかもしれません。
しかし、私たちのプロセスは根本から異なります。そのビルの未来の使われ方をイメージし、それを実現するための細部まで徹底的に詰めていきます。
そして、完成後はそのビルがビジネスとして繁盛するよう、綿密なブランディングを施していきます。
これが、APSTUDIOの仕事。REVIVEという事業の本質なのです。